第2章 〜AIU入学〜 ⑤プライド
マリーとの言語交換が楽しみになって
学業面でも大学生活がさらに充実してきて常に笑顔の僕。
いや~楽しいね!
と思ったのもつかの間。
ある日、いつも通りに学内のカフェで
マリーと勉強中の事。
待ち合わせ場所に座って待ってたマリー。
何やら一生懸命見慣れない本を読んでる。
なんだろな~?と思って覗いてみると、
あれれ?「小、大」?
漢字ドリル?
・・・うわぁ~懐かしい!
小学生の時の宿題でよく使ってたなぁ~。
え?その教科書って小学1年生のじゃない?
何で小学校の勉強してるの?
大学生じゃん?
いつもは友達に気が利くね~!って言われてる良ちゃんなのに、
なぜかこの時は、
超失礼にも
「え?何でいい大人のマリーが小学生の漢字ドリルなんかで勉強してるのさ?」
と一言。
・・・もう、ね、本当に良ちゃん死ね!
思い出しただけでも本当に失礼で申し訳ない!!
ごめんね!マリー!
でも良ちゃんより数段大人のマリーは
にっこり笑って、
「そうよ。小学生の漢字だけど、私は知らないから勉強してるのよ。勉強するのに年齢は関係ないでしょ?」
と超大人の対応。
急に脇が汗でびっしょりな事に気づいた僕。
・・・あっ、すっごい失礼な事を言っちゃったんだ。
すぐに気づいて、
何度も何度も謝った良ちゃん。
この時に土下座で謝ったら、
「実際に土下座を実演してくれてありがとう~♪」
って逆に感謝される。
・・・完敗。
人間的に小さいなぁ、僕。
マリーから学べるのは言語だけじゃないかもしれない。
「ねぇ、マリー?あのさぁ、よかったら」
・・・ウッソーー!まさか愛の告白!?
「僕のお母さんになってくれない?いろいろとマリーから学びたいんだ!」
マリーは喜んで、
「もちろんよ!愛しい息子よ!」って全力で抱きしめてくれた!
・・・国境を越えた、母と息子の感動の抱擁笑
この時だね、「プライド」は邪魔にしかならない!って思ったのは。
経験から得る自信は大切だけど、
たいした経験もしないで得たちっぽけなプライドほど自分の成長を邪魔している物は
ないんだなぁって痛感したのはね。
分かんない事は、分からないって言おう、伝えよう。
もっと自分に素直になろうって決めたよ!
♡外人Wife,外人Life♡