5章 ~遠距離恋愛~ ➁バレンタインデーの思い出
実は、グレイスと一緒に日本スタイルで
女の子が男の子にチョコをプレゼントしようと約束したけど、
やっぱり周りの女の子の友達が彼氏にプレゼントをもらってたり、
オシャレなレストランに連れて行ってもらってるのを見て、
グレイスもうらやましくなっちゃったんだって。
・・・な〜んだ!そんな事かぁ〜!と思った僕は、
勝手に日本スタイルでバレンタインをお祝いするって決めてごめんね涙
って謝ってから、来週素敵なレストランでデートしよう!って約束したんだ。
グレイスも少しは喜んでくれて、一安心。
ところが事態はもっと深刻だった。
次の日。
友達とカフェテリアでお昼を食べていると、
女友達のケイシーが近づいてくる。
あれ?何か怒ってるなぁと思った途端、
「良介!グレイスに謝りなよ!許さないわよ!」
えっ???
状況が理解出来なくて、すっごいマヌケな顔をしてたと思う。
そのまま30分くらい説教されたんだ。
ピザが冷めてカチカチになったのをよく覚えてる。
ケイシーによると、
昨日の夜、グレイスは自分の部屋に帰る前にケイシーの部屋に寄って
「頑張ってチョコ作ったのに、バレンタインプレゼントに変なアルバムしかもらえなかった~涙」って泣いたらしい。
・・・変なアルバム、かぁ。
徹夜して頑張ったのに笑
努力が報われないとは、まさにこの事。
・・・まったくグレイスは・・・
あっ!良ちゃん、責任転嫁しようとしてる!
でも、すぐに「そもそも~?」を使って、
頑張る方向が違ったと痛感した僕。
じゃあ、どうすればグレイスをすぐに喜ばせられる?
筋トレのしすぎで、脳みそも筋肉だから、
女の子の気持ちとか分かんないんだ!と正直にケイシーに伝えた。
すると、グレイスと話して!
どんな気持ちで「変なアルバム」を作ったのか
チョコがどんなに美味しかったか、オシャレなレストランはここでいいのか
とかいっぱい話しておいで!
との事。
グレイスをまた泣かせたら絶対に許さないわ!
とマジ顔で脅された。
わかった。
「それじゃあ、僕がグレイスを泣かせそうだったら早めに教えて!
僕は鈍感だからグレイスが悲しんでるのを見たら、僕を殴りに来て!」
とさらにケイシーに注文をした。
ケイシーも僕の覚悟からグレイスの事を真剣に考えてる
と分かったみたいで許してくれたんだ。
あぁ、よかった~。めっちゃ怖かったもん笑
お礼にケイシーに冷めたピザをあげた僕。
冷めてるけど、食べてくれたみたい笑
すぐにグレイスの部屋へダッシュ。
あっ、グレイスだ!
確かにどこか悲しげな表情・・・
さっきケイシーに言われた事を思い出して夢中で喋った。
「あのね、そのアルバムは・・・こんな思いで・・・、チョコは・・・今まで食べた中で・・・、レストランはフィラデルフィアの・・・でいい?」
そのまま4時間ぐらいノンストップでオシャベリしてた。
大笑いしながら手をつないで、夜ご飯を食べに行った。
歩きながら何気なく言ったグレイスの一言。
「手作りのアルバムなんて女の子みたい♪
だから日本の友達に良ちゃんはオカマって呼ばれるのね笑」
バレンタインでもこんな風に違いがあるから
やっぱり外国人と付き合うのって面白いし、
やっぱり僕たちって国際カップルなんだなぁと思った僕でした~
♡外人Wife,外人Life♡