7章 ~結婚式~ ⑥結婚式後の気づき
ボロボロの身体でベッドに横たわるグレイスと僕。
ベッド一面にバラがまかれてたけど、
疲れすぎててすぐにバラをどかした僕たち笑
事前にこのロマンチックなロッジを見た時は、
式の後にシャンパンでお祝いしようね~とか話してたのに・・・
ロマンチックのかけらもない笑
だってハッキリ言って無理。
身体が動かない。
でも、ね。
超幸せだった。
いつ以来だろう?
こんなにたくさんの人の笑顔を見て、
僕も何も考えずにただひたすら笑い続けたのは。
ひょっとしたら初めてかもしれない。
いや、間違いなく初めての事だ。
それもこれも全て、隣でうつろうつろしているこの人のおかげ。
そう、グレイスのおかげ。
「グレイス、ありがとう」
何故か寂しかった。
無事に終えたんだと実感したら、急に涙が出てきた。
おそらく無事にやり切った安心で疲れがどっと出て、
楽しかった夜がまるで幻に思えたのかもしれない。
「何かを失っちゃう」って怖くなった。
もうこんなに楽しい経験は一生ないかのような錯覚を味わいながら・・・。
喪失感・・・ってやつかな。
「どうしたの?良ちゃん?」
隣を見ると、グレイスも何故か少し涙目。
やばっ!僕の気持ちがグレイスにも伝わっちゃった!
と焦る僕。
「アタシこんなに嬉しくて笑顔が止まらない経験初めてよ」
「これからももっともっと楽しい思い出を一生かけて作ろうね!
よろしくね、良ちゃん♡」
ガーーーン!!
胸が打たれた。
いや、目が覚めた。
こんなに強烈にガツーンと目が覚めた経験はこれが初めてかもしれない。
今日は初めてづくしで忙しいなぁ、僕笑
そうだよ!
これからなんだ。
結婚式は終わりじゃなくて、
これから一生続く結婚生活の門出なんだ!
とグレイスのおかげで涙目ながらも気付けた僕。
「うん!ありがとう!」
せめてものお礼に
ウェディングドレスを着て疲れてるだろうグレイスに
足裏マッサージをした僕。
初めての経験は次が最後。
「神様ありがとう!世界のみんなありがとう!」
って初めて声に出して感謝したんだ。
自然に声が出ちゃったの笑
そう、そうなんだ。
楽しい思い出を作るのは、
これからなんだ。
♡外人Wife,外人Life♡